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特定技能外国人
2026.3.30
北海道の飲食店向け|特定技能外国人(外食業)の採用方法をやさしく解説
北海道の飲食店では人手不足が深刻化しており、その解決策として特定技能外国人の採用が注目されています。しかし、「採用できる仕事は?」「試験や条件は?」「企業がやるべき支援は?」など制度が分かりにくいと感じる方も多いでしょう。
本記事では、特定技能外国人を飲食店で採用する方法や仕事内容、企業が整えるべき支援体制について、北海道の企業向けにわかりやすく解説します。
目次
特定技能外国人について

特定技能外国人とは、日本の人手不足が深刻な業種で外国人が働くことを認める在留資格の一つです。特に飲食業を含む外食業分野では、人材不足を補う制度として多くの企業が導入を検討しているようです。
まずは、特定技能外国人の基本的な「仕組み」と、よく比較される「技能実習」との違いについてわかりやすく解説します。
特定技能外国人とは?
特定技能外国人とは、人手不足が深刻な産業分野で外国人が働くことを認める在留資格「特定技能」を持つ外国人のことです。
飲食店の場合は「外食業分野」に該当し、調理や接客、店舗管理など幅広い業務に従事することが可能です。なお、特定技能1号として働くためには、外食業技能測定試験と日本語試験に合格するなど、一定の技能と日本語能力を証明する必要があります。
技能実習との違いは?
特定技能と技能実習はどちらも外国人が日本で働く制度ですが、目的が大きく異なります。技能実習は「技能移転による国際貢献」を目的とした制度で、開発途上国の人材育成が主な目的です。一方で、特定技能は日本国内の人手不足を補うことを目的とした制度であり、外国人を労働力として受け入れる点が特徴となります。
また、特定技能では日本人と同等以上の給与が求められるほか、調理や接客など実際の飲食店業務に幅広く従事できます。このように、特定技能と技能実習には、制度の目的や働き方の自由度に大きな違いがあります。
特定技能外国人は飲食店で採用できる?

特定技能外国人を飲食店で採用できるのか?確認していきましょう。
外食業分野で採用は可能
飲食店は、「外食業分野」として、特定技能外国人を採用することが可能です。外食業分野は、2019年4月の特定技能制度の開始とともに受け入れが認められた分野の一つで、農林水産省が所管しています。
外食業分野では、飲食物の調理、接客、店舗管理などの業務に外国人が従事できます。ただし、採用する外国人は外食業技能測定試験と日本語試験に合格している必要があります。また、受け入れる企業側も、労働条件の整備や支援体制の確保などの条件を満たす必要があります。
対象業種について
特定技能の外食業分野では、さまざまな飲食店で外国人材を採用することが可能です。具体的には、レストラン、居酒屋、カフェ、ファストフード店、ラーメン店、弁当店など、多くの飲食業態が対象となります。
これらの店舗では、調理や接客、注文対応、レジ業務、食材管理など、店舗運営に関わる業務に従事できます。一方で、食品工場での製造などは外食業分野ではなく、食品製造業分野に該当するため注意が必要です。
自社の事業がどの分野に該当するかを事前に確認しておくことが重要です。
特定技能外国人ができる飲食業の仕事は?

ここからは、特定技能外国人が実際に行うことができる代表的な仕事について解説します。
調理の仕事
特定技能外国人は、飲食店での調理業務に従事することができます。具体的には、食材の仕込み、調理、盛り付け、キッチン内の清掃や衛生管理など、厨房で行うさまざまな作業が含まれます。
外食業技能測定試験では、食材の取り扱いや衛生管理など飲食店で働くために必要な知識や技能が確認されるため、基本的な調理業務に対応できる人材が採用されています。
北海道では、ラーメン店や居酒屋、観光地のレストランなどで調理スタッフの人手不足が課題となっているため、こうした業務を担う人材として特定技能外国人が活躍するケースも増えています。
接客の仕事
特定技能外国人は、飲食店での接客業務にも従事することが可能です。具体的には、来店したお客様の案内、注文の受付、料理の提供、レジ対応、テーブルの片付けなど、ホール業務全般を担当することができます。
外食業分野では、日本語での基本的なコミュニケーションが必要となるため、日本語試験に合格した人材が対象となります。
北海道では、札幌や小樽、ニセコなど観光客が多い地域の飲食店で外国人スタッフが接客を担当するケースも見られ、外国人観光客への対応という面でも強みになることがあります。
店舗管理の仕事
特定技能外国人は、飲食店の店舗運営に関わる管理業務にも携わることができます。具体的には、店内の清掃や衛生管理、スタッフとの連携、ホールやキッチンの状況確認など、店舗がスムーズに運営できるようサポートする仕事です。
外食業技能測定試験では、食品衛生や安全管理などの知識も確認されるため、基本的な店舗管理の考え方を理解した人材が働いています。
北海道の飲食店では、観光シーズンやイベント時に来店客が増えることも多く、店舗全体の動きを見ながら業務を支えるスタッフとして特定技能外国人が活躍するケースも見られます。
食材管理の仕事
飲食店では、食材を適切に管理することも重要な業務の一つです。特定技能外国人は、食材の仕入れ後の保管、在庫管理、使用期限の確認、厨房内の整理整頓などの仕事にも携わることができます。
外食業分野では食品衛生や安全管理が重要視されており、食材の取り扱い方法や温度管理などの基本知識が求められます。
北海道の飲食店では、新鮮な海産物や農産物を扱う店舗も多く、食材の鮮度を保つ管理が特に重要です。こうした食材管理の業務を担うことで、店舗全体の品質維持にも貢献することが期待されています。
特定技能外国人にさせてはいけない仕事は?

特定技能外国人は飲食店の幅広い業務に従事できますが、すべての仕事が自由にできるわけではありません。制度では、外食業分野として認められた業務の範囲が定められており、それ以外の仕事を中心に行わせることは認められていません。
外国人に任せてはいけない代表的な仕事について解説します。
単純作業だけの仕事
外食業分野では、調理、接客、店舗管理などの業務に従事することが前提となっており、これらの業務と関連した作業を行う必要があります。例えば、食器洗いや店内清掃は飲食店業務の一部として行うことは可能ですが、それだけを主な仕事として配置することは制度の趣旨に合わないとされています。
北海道の飲食店でも、人手不足から単純作業に偏らせてしまうケースがありますが、特定技能制度では外食業の専門的な業務に関わることが重要とされています。
外食以外の業務
特定技能外国人は、外食業分野として認められた業務以外を主な仕事として行うことはできません。例えば、食品工場での製造作業や、農作業、建設作業などは外食業分野とは異なるため、飲食店が運営する別事業であっても担当させることはできません。
また、店舗とは関係のない倉庫作業や配送業務なども注意が必要です。北海道では、飲食店と食品加工を同時に行っている事業者もありますが、その場合でも外食業としての店舗業務が中心であることが求められます。業務内容を事前に整理し、制度の範囲内で働いてもらうことが重要です。
特定技能外国人が飲食店で採用できる条件

ここからは、飲食店が特定技能外国人を受け入れる際に必要となる主な条件について解説します。
労働条件
特定技能外国人を採用する場合、日本の労働関係法令を守った雇用契約を結ぶ必要があります。具体的には、労働時間や休日、残業の取り扱い、社会保険への加入など、日本人と同様に法律を守った労働条件を整えることが求められます。
また、雇用契約は外国人本人が内容を理解できるよう説明することも重要です。
北海道の飲食店では、観光シーズンなどに繁忙期がある場合も多いため、勤務時間やシフトの内容を事前に明確にしておくことが、安心して働いてもらうためのポイントになります。
日本人と同等の賃金制度
特定技能外国人には、日本人と同等以上の賃金を支払う必要があります。
これは出入国在留管理庁が定めている条件の一つで、同じ業務を行う日本人従業員よりも低い給与を設定することは認められていません。基本給だけでなく、手当や残業代なども適切に支払う必要があります。
北海道では地域によって賃金水準が異なりますが、その地域で働く日本人従業員と同じ基準で給与を設定することが重要です。このルールは、外国人労働者の不当な低賃金を防ぐための制度として定められています。
支援体制
特定技能外国人を受け入れる企業には、外国人が日本で生活しながら働けるようにするための支援体制を整えることが求められています。具体的には、生活オリエンテーションの実施、住居確保のサポート、日本での生活ルールの説明、定期的な面談などが含まれます。
これらの支援は企業が自社で行うこともできますが、登録支援機関に委託することも可能です。
北海道では地域によって生活環境が大きく異なるため、交通手段や冬の生活などについても丁寧に説明することが、外国人が安心して働くために重要です。
外国人が合格しなければならない試験

特定技能外国人として飲食店で働くためには、外国人本人が一定の知識や技能を持っていることを証明する必要があります。そのため、特定技能「外食業分野」で働く場合には、決められた試験に合格することが条件となっています。
日本語試験
特定技能外国人として働くためには、仕事や日常生活に必要な日本語能力を証明する必要があります。具体的には、日本語能力試験(JLPT)N4以上、または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格していることが求められます。
N4は「基本的な日本語を理解できるレベル」とされており、簡単な会話や日常的なやり取りができる程度の能力です。飲食店では接客やスタッフ同士のコミュニケーションが必要になるため、このレベルの日本語能力が基準として定められています。
北海道の観光地では外国人観光客も多く、日本語に加えて多言語対応が強みになるケースもあります。
外食業技能測定試験
外食業技能測定試験は、飲食店で働くために必要な知識や技能を確認するための試験です。
この試験では、調理の基本知識、衛生管理、接客対応、食材の取り扱いなど、外食業に関する実務的な内容が出題されます。試験は農林水産省が所管する外食業技能試験センターによって実施されており、国内外で受験することが可能です。
この試験に合格することで、飲食店で働くための基礎的なスキルを持っていることが証明されます。
北海道の飲食店でも、こうした試験に合格した外国人材が現場で活躍するケースが増えています。
特定技能外国人の受け入れ企業がやるべき「支援」

特定技能外国人を受け入れる企業には、外国人が日本で安心して生活しながら働けるようにするための「支援」を行う義務があります。これは出入国在留管理庁が定める制度で、生活面や仕事面のサポートを企業が整えることが求められています。支援は全部で10項目あり、企業が自社で実施することもできますが、登録支援機関に委託することも可能です。
ここでは、特に重要な支援内容について解説します。
生活オリエンテーション
生活オリエンテーションとは、日本で生活するための基本的なルールや制度を外国人に説明する支援です。例えば、ゴミの分別方法、公共交通機関の利用方法、災害時の対応、病院の利用方法などが含まれます。日本では地域ごとに生活ルールが異なるため、事前に説明しておくことが重要です。
北海道では、冬の積雪や路面凍結など本州とは異なる生活環境があります。そのため、冬の交通事情や防寒対策などについても説明しておくことで、外国人が安心して生活できるようになります。
住居の確保・生活サポート
特定技能外国人が日本で生活するためには、住居の確保や生活環境の整備も重要な支援の一つです。企業は、外国人が部屋を借りる際のサポートや、必要に応じて住居の確保を行うことが求められています。
また、電気・ガス・水道などのライフラインの契約手続き、銀行口座の開設、携帯電話の契約なども支援内容に含まれます。
北海道では、地域によって公共交通機関が少ない場合もあるため、通勤方法や生活環境を考えた住居選びが重要になります。こうした生活面のサポートは、外国人が長く働くための大切なポイントです。
相談体制の整備
特定技能外国人が安心して働くためには、困ったときに相談できる体制を整えることも必要です。企業は、仕事や生活に関する悩みを相談できる窓口を用意し、定期的に面談を行うことが求められています。
これにより、トラブルや不安を早期に把握し、解決につなげることができます。特に外国人は言葉や文化の違いから問題を抱えやすいため、相談しやすい環境を作ることが重要です。
北海道の飲食店が特定技能外国人を採用する方法

北海道の飲食店でも、特定技能外国人を採用する方法はいくつかあります。
採用ルートによって手続きや準備内容が異なるため、自社に合った方法を選ぶことが重要です。海外から直接採用する方法もあれば、日本国内にすでにいる外国人を採用する方法もあります。
また、制度が複雑なため、登録支援機関にサポートを依頼する企業も増えています。ここでは、主な採用方法について解説します。
海外から採用する
一つ目の方法は、海外にいる外国人を特定技能人材として採用する方法です。
海外の送り出し機関や人材紹介会社を通じて人材を募集し、試験に合格した人材を採用します。この場合、在留資格の申請や入国手続きなどの準備が必要になります。
日本にいる外国人を採用する
日本国内にいる外国人を採用する方法もあります。例えば、技能実習から特定技能へ移行する人材や、日本語学校を卒業した留学生などが対象になることがあります。
すでに日本で生活しているため、日本語や生活環境に慣れていることが多く、比較的スムーズに働き始められる点が特徴です。
登録支援機関に依頼する
特定技能外国人の受け入れには、支援業務や手続きが多く、企業だけで対応するのが難しい場合もあります。そのため、登録支援機関にサポートを依頼する方法もあります。
登録支援機関は、外国人の生活支援や手続きサポートなどを専門に行う機関で、企業の負担を軽減する役割があります。例えば、住居の確保、生活オリエンテーション、定期面談などの支援を代行することができます。
北海道で特定技能外国人の採用を検討している企業にとって、こうした支援機関の活用は安心して制度を利用するための一つの方法です。
まとめ|北海道の飲食店の外国人採用はフジアウトソーシングへ
北海道の飲食業界では、観光需要の回復や人手不足の影響により、外国人材の活用が重要な選択肢となっています。特定技能外国人は、調理や接客など飲食店の幅広い業務に携わることができる制度ですが、採用や支援にはさまざまなルールや手続きがあります。
制度を正しく理解し、労働条件や支援体制を整えることが、外国人が安心して長く働くためのポイントです。
フジアウトソーシングでは、北海道の企業様向けに、特定技能外国人の採用から受け入れ後の生活支援まで一貫したサポートを行っています。制度の手続きや採用方法、住居や生活面の支援などについてもご相談いただけます。
北海道で特定技能外国人の採用を検討している飲食店の方は、ぜひフジアウトソーシングまでお気軽にご相談ください。