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特定技能外国人

2026.6.29

北海道で物流倉庫の特定技能外国人を採用するには?受入れ要件や試験内容をわかりやすく解説

近年、EC市場の拡大や物流需要の増加により、物流倉庫業界では人手不足が深刻化しています。特に北海道では、広大なエリアへの配送や冷凍・冷蔵物流などを支える人材の確保が大きな課題となっています。こうした状況を受け、特定技能制度に新たに「物流倉庫分野」が追加されることとなりました。

しかし、「物流倉庫ではどのような外国人材を受け入れられるのか」「自社は受入れ対象になるのか」「試験や要件はどうなっているのか」と疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、物流倉庫分野の特定技能外国人制度の概要や受入れ要件、試験内容、受入れ見込み数、北海道における活用のポイントについてわかりやすく解説します。

特定技能外国人「物流倉庫」とは?

物流業界では、EC市場の拡大や労働力不足の影響により、倉庫内作業を担う人材の確保が大きな課題となっています。こうした状況を受け、特定技能制度の対象分野に「物流倉庫分野」が追加されることとなりました。

ここでは、物流倉庫分野における特定技能外国人制度の概要についてご紹介します。

特定技能外国人「物流倉庫」の概要

特定技能外国人「物流倉庫」とは、物流倉庫内で行われる入出庫作業や荷役作業、検品、ピッキング、在庫管理などの業務に従事できる在留資格です。物流業界では、2024年問題やEC市場の成長により人材不足が深刻化しており、その解消策の一つとして物流倉庫分野が特定技能制度へ追加されました。

北海道においても、札幌圏の大型物流センターや食品物流を支える冷凍・冷蔵倉庫などで人材不足が課題となっており、今後は特定技能外国人の活用が期待されています。

特定技能外国人「物流倉庫」の受入れ見込み数について

物流倉庫分野が特定技能制度の対象となった背景には、業界全体の深刻な人手不足があります。政府は制度開始にあたり、物流倉庫分野における外国人材の受入れ見込み数を公表しています。

ここでは、物流倉庫分野全体の受入れ見込み数と、特定技能外国人および育成就労外国人それぞれの受入れ見込み数についてご紹介します。

物流倉庫分野全体における見込数

法務省が公表している資料によると、物流倉庫分野全体における受入れ見込み数は、令和8年度から令和10年度までの3年間で18,300人とされています。

物流倉庫分野では、令和10年度に約55,100人の人手不足が発生すると見込まれており、倉庫管理システムの導入などによる生産性向上や、女性・高齢者の活用を進めてもなお人材が不足すると予測されています。

そのため、人材確保策の一つとして外国人材の受入れが進められることとなりました。

1号特定技能外国人(物流倉庫)の見込数

物流倉庫分野における1号特定技能外国人の受入れ見込み数は、令和8年度から令和10年度までの3年間で11,400人とされています。この人数は、物流倉庫分野特定技能1号評価試験および日本語試験に合格した外国人材を対象としたものです。

特定技能外国人は、一定の技能や日本語能力を有しているため、企業にとっては比較的早期に戦力として活躍できる人材といえます。

北海道の物流倉庫でも、安定した人材確保を目的として特定技能外国人の採用を検討する企業が増えていくと考えられます。

育成就労外国人(物流倉庫)の見込数

物流倉庫分野における育成就労外国人の受入れ見込み数は、令和9年度から令和10年度までの2年間で6,900人とされています。育成就労制度は、外国人材の育成と人材確保を目的とした新たな制度であり、従来の技能実習制度に代わる仕組みとして導入される予定です。

育成就労外国人は、物流倉庫で働きながら知識や技能を習得し、その後特定技能への移行も想定されています。

特定技能外国人の物流倉庫における要件について

物流倉庫分野で特定技能外国人を受け入れるためには、企業側と外国人本人の双方が国の定める要件を満たす必要があります。

物流倉庫分野は、人手不足の解消だけでなく、生産性向上や適正な労働環境の整備も重視されている分野です。ここでは、物流倉庫分野における企業側と外国人本人側の主な要件についてご紹介します。

特定技能外国人の物流倉庫における「企業側の要件」

物流倉庫分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、倉庫業法に基づく倉庫業者や、貨物自動車運送事業法に基づく許可を受けた事業者などである必要があります。また、特定技能外国人は直接雇用に限られており、派遣による受入れは認められていません。

さらに、企業には生産性や労働安全衛生の向上に取り組むことも求められており、入庫管理・在庫管理・出庫管理などの機能を持つ倉庫管理システム(WMS)や、それに連携する機器・システムを活用しながら、継続的な業務効率化を図る必要があります。

また、物流倉庫分野特定技能協議会への加入や、国土交通省による調査への協力も受入れ要件となっています。

特定技能外国人の物流倉庫における「外国人本人側の要件」

物流倉庫分野で特定技能1号として働くためには、外国人本人も一定の技能水準と日本語能力を満たさなければなりません。具体的には、「物流倉庫分野特定技能1号評価試験」に合格することが求められます。

また、日本語能力については、「日本語教育の参照枠」におけるA2.2相当以上の水準が必要とされています。実務上は、日本語能力試験(JLPT)や国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)などで証明することになります。

大都市にだけ影響する?北海道においては?

物流倉庫分野の特定技能制度について、「首都圏や大都市圏の話ではないのか」と考える方もいるかもしれません。しかし、法務省の資料では物流倉庫分野全体で令和10年度に約18,300人の人手不足が見込まれており、これは特定の地域だけではなく全国的な課題として位置付けられています。

北海道においても、物流業界の人手不足は深刻な状況です。特に、札幌市周辺の大型物流センターや食品物流、冷凍・冷蔵倉庫などでは安定した人材確保が課題となっています。また、北海道は広大なエリアへの配送を支える必要があり、物流網を維持するためにも倉庫内作業を担う人材の確保が欠かせません。

特定技能外国人における治安の問題は?

特定技能外国人の採用を検討する企業様の中には、「外国人を受け入れて治安面は大丈夫なのか」と不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、特定技能制度は誰でも利用できる制度ではなく、一定の技能や日本語能力を有していることを試験などで証明した外国人材のみが対象となります。

実際には、特定技能外国人の多くが日本で長く働くことを希望しており、真面目に仕事へ取り組む方が大半です。重要なのは、国籍で判断するのではなく、適切な採用と受入れ体制を整えることです。

物流倉庫で想定される関連業務は?

物流倉庫分野の特定技能外国人は、貨物の入出庫や保管などの主要業務だけではなく、日本人従業員が通常行っている関連業務にも付随的に従事することが認められています。

法務省の分野別運用方針でも、関連業務の例が示されており、物流倉庫の円滑な運営に必要な業務を担当することができます。ここでは、代表的な関連業務についてご紹介します。

事務所への連絡や報告

物流倉庫では、作業の進捗状況や荷物の異常、設備の不具合などを事務所へ報告する場面があります。特定技能外国人も、倉庫内で業務を行う中で必要に応じて連絡や報告を行うことができます。

例えば、入荷した商品の数量に違いがあった場合や、商品の破損を発見した場合などには、管理者や事務所へ報告することが求められます。

作業場所の整理整頓や清掃

物流倉庫では、安全かつ効率的に作業を行うために、作業場所の整理整頓や清掃も重要な業務の一つです。特定技能外国人は、主たる業務に加えて、作業エリアの清掃や通路の確保、資材の整理などの関連業務に従事することが認められています。

倉庫内に荷物や資材が散乱していると、転倒事故や作業効率の低下につながる可能性があります。そのため、多くの物流倉庫では日常的に整理整頓や清掃を実施しています。

台風等の接近に備えた貨物の移動や雨水侵入防止措置

物流倉庫では、台風や大雨などの自然災害に備えて、貨物や設備を保護するための対応が必要になる場合があります。法務省の分野別運用方針でも、台風等の接近に備えた貨物の移動や雨水侵入防止措置は、特定技能外国人が従事できる関連業務の一例として示されています。

例えば、浸水の恐れがある場所から貨物を移動したり、シャッターや出入口周辺の養生を行ったりする業務が該当します。北海道では台風の上陸頻度は比較的少ないものの、大雨や暴風雪などによる被害対策が求められる場面があります。

職場で開催される会議体への参加(安全衛生、懇談会、教育訓練等) 等

特定技能外国人は、物流倉庫内の実務だけではなく、安全衛生に関する会議や教育訓練、職場内の懇談会などへ参加することもできます。これらは主たる業務ではありませんが、職場環境の改善や安全意識の向上を目的とした関連業務として位置付けられています。

物流倉庫では、フォークリフトや荷役機器を使用する場面も多く、労働災害を防ぐための安全教育が欠かせません。また、新しい業務手順やルールの共有を行う教育訓練も重要です。

物流倉庫で受け入れ可能な人は?

物流倉庫分野の特定技能外国人は、すべての企業が受け入れられるわけではありません。

法務省の分野別運用方針では、受入れが認められる事業者の範囲が定められており、物流倉庫分野で特定技能外国人の採用を検討している企業様は、自社が対象事業者に該当するかを事前に確認することが大切です。

ここでは、受入れが認められている主な事業者についてご紹介します。

倉庫業の登録を受けた倉庫業者で、倉庫作業を自ら実施する者

倉庫業法に基づき、国土交通大臣の登録を受けた倉庫業者で、自ら倉庫作業を行っている事業者は、特定技能外国人を受け入れることができます。対象となる業務は、貨物の入出庫や保管、仕分け、ピッキングなどの倉庫内作業です。

北海道では、食品や農産物、水産物などを取り扱う倉庫業者も多く、物流を支える重要な役割を担っています。こうした事業者は、制度上の要件を満たすことで特定技能外国人を受け入れ、人材不足の解消につなげることが可能です。

倉庫業の登録を受けた倉庫業者から委託を受けて当該倉庫業者の占有する倉庫において倉庫作業を実施する者

倉庫業者から業務委託を受け、その倉庫内で実際に倉庫作業を行っている事業者も受入れ対象となります。例えば、物流センター内で荷役作業や入出庫作業を請け負っている企業などが該当します。

ただし、この場合は受け入れる特定技能外国人の雇用継続性を確保するため、業務委託元の倉庫業者と受託事業者との間で、双方が責任を持つ内容の協議書を作成する必要があります。

一般貨物自動車運送業又は特定貨物自動車運送業の許可を受けた者であって、倉庫作業を自ら実施する者

貨物自動車運送事業法に基づく一般貨物自動車運送事業または特定貨物自動車運送事業の許可を受けている事業者も、自ら倉庫作業を行っている場合は特定技能外国人を受け入れることができます。

北海道では、運送業と倉庫業を一体的に運営している企業も少なくありません。配送業務だけではなく、自社倉庫での保管や仕分け、出荷業務を行っている場合には、受入れ対象となる可能性があります。

物流倉庫分野における技能評価試験について

物流倉庫分野で特定技能外国人や育成就労外国人として働くためには、一定の技能水準を証明する試験に合格する必要があります。

これは、物流倉庫内で安全かつ適切に業務を行うために必要な知識や技能を確認するためです。物流倉庫分野では、育成就労制度と特定技能制度それぞれに対応した評価試験が設けられています。ここでは、それぞれの試験についてご紹介します。

育成就労技能評価試験

育成就労制度では、育成就労開始後1年経過時までに「物流倉庫分野育成就労評価試験(初級)」へ合格することが求められています。この試験は、物流倉庫で働くうえで必要となる基礎的な知識や技能が身についているかを確認するための試験です。

育成就労制度は、人材育成を目的とした制度であるため、就労を通じて段階的に知識や技能を習得していくことが前提となっています。そのため、初級レベルの試験を通じて業務理解を深め、その後、特定技能への移行を目指していく仕組みとなっています。

特定技能1号技能評価試験

特定技能1号として物流倉庫分野で働くためには、「物流倉庫分野特定技能1号評価試験」に合格する必要があります。法務省の分野別運用方針では、この試験が物流倉庫分野における技能水準を確認するための試験として定められています。

試験では、貨物の入出庫や保管、在庫管理など、物流倉庫内で行われる業務に関する知識や技能が評価される予定です。また、特定技能1号として就労するためには、技能試験だけではなく、日本語能力についてもA2.2相当以上の水準が求められます。

北海道において物流倉庫分野の特定技能外国人の受入れを進めるには

北海道では、物流倉庫業界の人手不足が年々深刻化しています。特に、食品物流や冷凍・冷蔵倉庫、大型物流センターなどでは、安定した人材確保が大きな課題となっています。

そのため、今後は特定技能外国人の活用を視野に入れた採用活動が重要になってくるでしょう。

物流倉庫分野で特定技能外国人を受け入れるためには、企業側が制度の要件を満たすだけではなく、採用後の支援体制も整備する必要があります。住居の確保や生活オリエンテーション、日本語学習の支援など、外国人材が安心して働ける環境づくりが欠かせません。

北海道の特定技能外国人ならフジアウトソーシング

物流倉庫分野は、今後北海道においても特定技能外国人の活用が期待される分野の一つです。しかし、制度の理解や採用活動、在留資格の手続き、受入れ後の支援など、企業様だけで対応するには負担が大きいケースも少なくありません。

フジアウトソーシングでは、北海道に特化した外国人採用支援を行っており、特定技能外国人の採用から登録支援、生活サポート、定着支援までワンストップで対応しています。外国人採用が初めての企業様でも、安心して受入れを進められるようサポートいたします。

「物流倉庫分野で特定技能外国人を採用したい」とお考えの企業様は、ぜひフジアウトソーシングへご相談ください。北海道の物流業界における人材確保を全力でサポートいたします。